YRCモード (Gen1)
YRC(ヤマハライドコントロール)モードは、1のMODEスイッチで設定項目の選択を、2のセレクトスイッチで設定値を変更します。
MODEスイッチを押すと、7の部分にハイライトされた項目が表示されます。1回押すごとに右へ移動して、右端の場合は左端へ戻ります。
セレクトスイッチの上下いずれかを押すと、ハイライトされた項目の設定値が変更されます。
MODE
YRCモードを変更できます。MODEごとにPWR/TCS/ERSの設定値の組み合わせを保持しています。
なお、MT-10SPは走行中のMODE変更できません。
しかし、YRCの各設定項目は、走行中でもスロットル全閉の場合は変更可能です。
設定値 | 設定用途 | PWR | TCS | ERS |
---|---|---|---|---|
MODE-A | スポーティ | 1 | 1 | A-1 |
MODE-B | 標準 | 2 | 1 | A-1 |
MODE-C | ツーリング | 2 | 1 | A-2 |
MODE-D | 雨天時用 | 3 | 3 | A-2 |
※PWR / TCS / ERSは工場設定値
PWR(パワーデリバリーモード)
以下の3種類のスロットルマップを選択できます。
設定値 | 概要 |
---|---|
PWR-1 | アグレッシブなスロットルレスポンス |
PWR-2 | 標準的なスロットルレスポンス |
PWR-3 | 雨天時や弱めのスロットルレスポンス |
TCS(トラクションコントロールシステム)
TCSは加速時の後輪のスリップを検知して、エンジン出力を抑制するシステムです。
TCSの介入度合いを以下の3種類から選択できます。
設定値 | 概要 |
---|---|
TCS-1 | トラクションコントロール最小化 |
TCS-2 | 普通レベルのトラクションコントロール |
TCS-3 | 雨天時や強めのトラクションコントロール |
ERS(電子レーシングサスペンション)※SP専用
SCU(サスペンション制御ユニット)により、前後サスペンションの減衰力を調整できます。
- オートマチックモードは走行状況に応じ、減衰力を自動的に調整するモード
- マニュアルモードは、詳細設定が可能な従来仕様のモード
設定値 | 概要 | Fr COM | Fr REB | Rr COM | Rr REB |
---|---|---|---|---|---|
A-1 | オートマチックモード1 | 19 | 19 | 20 | 22 |
A-2 | オートマチックモード2 | 27 | 27 | 27 | 27 |
M-1 | マニュアルモード1 | 25 | 26 | 26 | 28 |
M-2 | マニュアルモード2 | 25 | 26 | 26 | 28 |
M-3 | マニュアルモード3 | 25 | 26 | 26 | 28 |
※Fr COM / Fr REB / Rr COM / Rr REBは工場設定値
ホイール長押しでメニュー画面に入り、YRC SttingからERS右側の▶を選択し、ERSモード設定で詳細設定が行えます。
No. | 表記 | 概要 |
---|---|---|
1 | SETTING | ERSモード選択ボックス |
2 | Fr COM | フロント圧側減衰力 |
3 | Fr REB | フロント伸側減衰力 |
4 | Rr COM | リア側圧側減衰力 |
5 | Rr REB | リア伸側減衰力 |
6 | ▶ | 工場設定値 |
7 | 00 | 現在設定値 |
8 | (±0) | オフセット値 |
モード変更の裏技(MT-10SP)
走行中にMODE-A~Dは変更できませんが、スロットル全閉時はYRCの設定項目を変更可能です。
例えば、ブレーキング時のスロットルを全閉にするタイミングで、PWRを変更する操作をkurokiはよく行います。
タイトコースに入る直前に緩やかなスロットルマップPWR-3に下げておき、ワイドコースに出る前にPWR-1へ戻すといった運用となります。