YSP杉並南 赤湯温泉ツーリング Day1
今年の夏はとにかく暑く、そして長かった。
9月末まで残暑が続き、ツーリングへ向かう気力すら奪われ、「ライダーとして退化したのでは…」と真剣に考えてしまうほど。
10月になり、ようやく短い秋が顔を出します。
そんな初旬に企画された、YSP杉並南 赤湯温泉ツーリングに参加します。5月中旬のSUGO祭りから、実に4ヶ月半ぶりです。
なぜに関越道?

まだ夜の気配が残る関越道を、淡々と北上します。
今回の目的地は山形県。本来なら東北道が最短ですが、あえて関越道を選んだのには理由があります。

午前6時。赤城高原SAでたかすけさんと合流。
実は関越ルートは、たかすけさんの希望によるもの。
ここで少し背景を。
YSP杉並南のツーリングは、走行ペースごとに4つのグループに分かれ、宿で合流するスタイル。各グループで自由にルートを組みます。
今回、kurokiのグループでは4つのルート案を用意しました。
- ソースカツ丼を食べて、磐梯3大ラインを走破(東北道、走りガッツリ)
- 米沢でイタメシを食べて、磐梯山のワインディングを走破(東北道、走りはややガッツリ)
- 喜多方ラーメンを食べて、奥只見と磐梯山のワインディングを走破 (関越道、走りは超ガッツリ)
- 新潟でラーメンを食べて、山形のローカル県道を緩やかに楽しむ(関越道、走りは緩やか)
超ガッツリな3番を選んだのが、たかすけさん。
他メンバーに反対もなく、すんなり採用となりました。
ちなみに、このルート案は他グループでも叩き台として使われたとか。タイムスケジュール付きなので、実用性は高かったと思います。

高速を100km/hで巡航し、魚沼ICで一般道へ。
約200kmを走り、燃費は19.4km/L。kuroki号の新記録です!
kuroki軍集合

午前8時。
給油を済ませ、集合場所のセブンへ。ここでメンバー4人が揃います。
- たかすけさん@FJR1300
- hingeさん@FJR1300
- あんどーさん@MT-09SP
- kuroki@MT-10SP
ちなみに私のグループは、「kuroki軍」と呼ばれて怖がられているらしく、今回も数名が別グループに移ったとか。おかしい、認知のズレがあります。
「速く走る=危険」「安全に走る=遅い」ではないのですよ。
そこで今回は、我々がどういう内部状態で走っているかを、じっくり書いてみようと思います。
ウォームアップ


さて、気を取り直して出発です。

r70からR252に入り入広瀬の集落を抜けると、前走車がいなくなり、気づけば山の中を我々だけで走る静かなゾーンへ。
ここから六十里越峠に入ります。
このセクションは、流すようなペースで。
コーナーは60〜80km/h程度、直線ではときどき3桁。
操作は淡々と、リズム重視でつないでいきます。
視線を送った先へ、マシンが自然に吸い寄せられるように動く。「走らされている」のではなく「走りが勝手に整っていく」。そんな感覚です。
速さは感じないのに、路面状況が手に取るようにわかる。だから身体はリラックス。
車間も自然と一定。インカムではほのぼの会話。
これが我々の「ウォームアップの走り」です。

高度が上がると、スノーシェッドが連続。
視線でRを読み、フォームを崩さず滑らかに旋回。
外から見ると速そうですが、実際にはバンク角もブレーキングも余白を残し、旋回のリズムを重視しています。
腰を軽くインにズラし、外足で車体をホールド。上半身の力を抜いて、余裕の体勢。
だから「楽しいねー」とインカムで笑いながら走れるのです。
ダムは撮影スポット

午前9時半。田子倉ダムに到着。

MT-09SP & MT-10SPのツーショットを撮影。

もちろんFJR1300のツーショットもね。

そこから少し下った只見ダムでも、4台を並べて撮影。
映えスポットだらけで進まないけど、でも大丈夫。スケジュールにはたっぷりマージンがあります。
スノーシェッドの栄養素

R252を、只見川と只見線を横目に走ります。

川を越え、線路をくぐり、景色が左右で入れ替わる。じゃれつくようにクロスラインで走ると、自然とテンションが上がります。

スノーシェッド連続区間へ。
雪深い山奥に特有の構造物に旅情感がかきたてられ、さらにテンションが上がる我々。
外の景色と影がパッ、パッと切り替わり、視界がリズムを刻みます。Rが大きめのコーナーが続くため、走っていて実に楽しいです。
「スノーシェッドからしか得られない栄養素がある」とは、たかすけさんの名言。
この区間も破綻のないマシン操作、安定したフォーム、安全なラインで抜けていきます。
- 心:楽しくてテンションが上がる
- 目:いつも通り先のRと状況を読む
- 身体:無理のない操作を一定のリズムで続ける
これらが独立して働く状態。
長いワインディングを安定して走り切るコツです。
daisuke隊に遭遇

道の駅 奥会津かねやまに到着。

東北道ルートを走ってきたdaisuke隊に遭遇しました。
「あかべこでハンバーグステーキを食べる」と聞き、肉に釣られたメンバーもいたとか(羨ましい)。
裏喜多方はイキイキ☆コース

我々は喜多方へ。
R252 → R400で西会津へ。R49を北上し、r361経由でR459へ。
西会津で少し雨に降られたものの、すぐに雨雲を抜けてドライ路面へ復帰。
R459は、広く整備された2車線セクションと、舗装林道のようなタイトコーナーが連続するセクションの複合。不意打ちのようにタイトかつ急勾配が現れるため、油断は禁物です。
しかし、コーナーの連続性がほどよく、走っているうちに身体が道のリズムをつかんで気持ちものってきます。
インカム越しに皆のテンションが上がっていくのも感じます。

喜多方手前の広い区間。
道幅も視界もクリアなので、ついサーキット気分でリーンイン。
その結果…バンクセンサーのないレザージーンズを擦りました(生膝)。

kuroki「ヤバっ!生膝すっちゃいましたよー!」
たかすけさん「はははは、やっちゃいましたね!」
などと笑いあいながらワインディングを駆け抜けました。
後ろから走りを見ていたあんどーさん曰く
「楽しそうに、イキイキと走ってましたねー」
確かに余白を残しながらも、気持ちが乗るペースでしたね。
でも、このメンバーだからこそ実現できたと思うのです。

気持ちよく走ったあとの高揚感は、ワインディングを楽しめた証。
しかし、HYODのレザージーンズにはやりすぎの証がw
らーめん一平

午前12時半。らーめん一平に到着。
店先の行列を見た瞬間、期待が一気に膨らみます。
ハンバーグ勢には負けていられません。我らは喜多方ラーメンを堪能するのです。

15分ほど並び、テーブル席へ。
まずはノンアルで乾杯!炭酸の刺激がのどを駆け抜け、疲れた身体に染みます。

ねぎチャーシューメンと手作り餃子が到着!
澄んだ醤油スープにちぢれ麺。薄切りチャーシューとシャキシャキのネギ。
餃子は大ぶりで、噛むと肉汁がじゅわっと広がります。
特別凝った一杯ではない、昔ながらの喜多方ラーメン。
でも、それがいい。
歳を重ねるほど「普通に美味しい」味が、しみじみ嬉しく思うようになりました。
山塩ソフト

午後2時。道の駅 裏磐梯に到着。
ランチと給油を終えて、R456を流すペースで登ってきました。

まずはライダーの義務、山塩ソフト。
温泉水を煮詰めて作られるまろやかな塩が、ミルクの甘さを引き立てる。甘じょっぱい味わいがクセになります。
スカイバレーは難コース
休憩後、r64で桧原湖西岸を抜け、西吾妻スカイバレーへ。
道幅こそ広いものの、細かいRが連続し、路面のうねりも強め。マシンが上下に揺さぶられ、見た目以上にリズムがつかみにくい難コースです。
ペースが合わずに苦戦していたkurokiを、「じゃちょっと先行きますねー」と声がけして抜き去っていくたかすけさん。
重たいFJR1300を自由自在に操り、恐ろしく軽快なペースで消えていきました。
ああ、他のグループの皆さんが「kuroki軍」を怖がる理由は、きっとこの感覚なんだろうな──と「わからせられ」ました。

午後15時半。米沢市内のセブンで休憩。
今日の宿まであと15km。このペースなら、到着後に温泉をゆっくり楽しんでから宴会に臨めます。
上杉の御湯 御殿守

午後4時。上杉の御湯 御殿守に到着。
落ち着いた佇まいの、とても品のある温泉旅館です。

ホテルの倉庫にバイクを入れさせてもらえるのがありがたい。
ずっと怪しい雲行きでしたので、これで一安心。

チェックイン完了。
部屋に足を踏み入れた瞬間、ふっと疲れがほどけていくような空気が流れています。
このまま根を張りそうなので、軽く荷ほどきしてすぐ出かけます。

温泉旅館のお楽しみといえば、やっぱり温泉。
弱めの硫黄香がふわりと立つ、すてきな湯でした。
ただ──館内のあちこちにトトロがいるのはなぜなんでしょうね?
大宴会


午後6時。お楽しみの宴会が始まります。
各グループとも無事に到着し、会場は「これから始まるぞ」という期待のざわめきに満ちています。

社長の挨拶のあと、乾杯!




料理がまた素晴らしい。
メインは米沢牛ですが、お魚も負けずに美味い。
そして何よりご飯が抜群。「つや姫」という銘柄とか。
みんなのおかわり攻勢で、ついにお櫃が空になり、補充しても食べ尽くすという珍事まで発生。

恒例のビンゴ大会では、穴は空けどもリーチにならない。
見てください、もう5連リーチですよ!そろそろつながってくれ!
走って、食べて、笑って…。
そのどれもが濃くて、ツーリングの一日が胸の中でゆっくりと発酵していくような夜でした。
