白糸スピードランド走行会2023

サーキット走行

「峠道をスイスイ走りたいけど、なんか怖くって」

そんな気持ちを抱えているライダーは、意外と多いのではないでしょうか。
怖さは「曲がれないかも」という不安から発生することが大半です。この不安の解消には実績を重ねて自信を作るしかありませんが、効率的に実績を積む方法はあります。

クローズドコースでの反復練習。これ、効きます。
反復練習を繰り返すことで、いつもよりも高い速度で曲がれるようになっています。やがて曲がれた実績が自信となり、走りに余裕をもたらします。いつしか怖さを感じていたことを忘れているでしょう。

そんな好循環ループに入るお手伝いをしましょう!と、YSP杉並南でサーキット走行イベントが企画されました。
富士山麓の白糸スピードランドを一日貸し切って、杉並南のお客さんとスタッフだけでワイワイ楽しもう!という内容。サーキット走行初心者が対象なので、プロテクターがあれば革ツナギは不要となっています。かなり敷居低めの走行会です。

白糸スピードランド

午前7時半。白糸スピードランドに到着してゲートオープンを待っております。

会場に入ったら、早速テントを設営して日陰を作る杉並南スタッフ。くりきさんも私物のテントを併設します。
今日は猛暑になりますので、熱中症対策は欠かせません。

実はこの走行会、7月1日に開催される予定でしたが、今日と違って豪雨の予報でした。
走行会は中止かと思いきや、杉並南スタッフがサーキットと交渉の結果、追加料金無しで延期となった次第。
おかげで今日は一日、ドライコンディションの路面で走行を楽しめそうです!

午前9時。ブリーフィングが始まり、参加者に注意事項が周知されます。
今回はフリーA、フリーB、初級A、初級Bと4つのクラスに分けられ、各クラス15分間ごとの走行となっています。

さて、フリーAから走行開始です!

なお、最初の1周目でピットイン・アウトの練習をして、さらに2周の完熟走行してから追い越しOKとしています。

初級クラス

kurokiは初級Aクラスの先導走行を担当します。資格も何もありませんが、サーキット走行歴だけは長いのでw(26年)
初級Bクラスの先導役はAJさん @ FJR1300。ちゃんと指導員の資格をお持ちです。

1セット目

初級Aクラスの皆さんには、まず走行ラインを覚えていただきます。そのため、kurokiの走るラインを忠実になぞってもらうのが、1セット目のテーマ。

ゆっくりめのペースでは、ラインをなぞって走ることの意義がわからないものです。ですが、速いペースで走るとラインの有効性に気づくと思います。速い人のライン通りに走るとラクにコーナーを抜けられますからね。

足慣らしとコースを覚えることを兼ねた1セット目の走行が終了しました。

2セット目

今度は少しペースを上げて、ラインをなぞって走っていただきます。
車列が分断しがちなので原因を観察していると、ストレートであまりアクセルを開けない方がいました。
いったん全員ピットインして「ストレートではしっかりアクセルを開けましょう!」と伝えて再スタート。

アクセルを開けることを遠慮するビギナーはすごく多いです。ですが、直線番長と言われようとアクセルを開けることが重要です。
実はサーキットでのタイム短縮のコツは、ストレートでシッカリ加速することなのです。そして走行ラインも、ストレートで加速できる区間を可能な限り長く取る、という観点で組み立てられます。

コースにも慣れて全体的にスピードが上がった2セット目の走行が終了しました。

3セット目

ラインのトレースに慣れてきた方には、身体全体をイン側へオフセットするライディングフォームをレクチャーします。
初めてこのフォームを体験した人は「ここまで動かすのか」と一様に驚くんですよね。わかります、kurokiもそうでしたから。
慣れないうちはすごく疲れますが、サーキット映えするかっこいいフォームなので、ぜひ覚えましょう。また、ペースが上がればヒザも擦れるフォームです。

Y.H.さん @ MT-09SP。
スピードのセンスはかなりあります。レクチャーしたフォームもすぐにモノにされていて、メキメキ上達しそうな予感がします。
また、後半は速いペースで周回されていて、今日一日ですごく伸びたことが確認できました。

K.H.さん @ YZF-R7。
ライディングフォームがキレイです。セパハンのスポーツバイクに合った乗り方をされています。
最初は若干危なっかしい感じがありましたが、後半は安定して周回されていました。
ストレートはもっとアクセルを開けて、コーナーでは強いブレーキングと同時にターンできるようになれば、安定したライディングが実現できますね。いわゆるフロント荷重です。

ruruさん @ YZF-R7。
小柄な身体でもアグレッシブなライディングフォーム。
コースに慣れてきた後半は、イキイキと楽しそうに走っている姿が印象的でした。

なお、このYZF-R7に試乗させていただきました。数周でヒザが接地し始めると、いい感じに速度を乗せて周回できました。
令和のTRX850」と勝手に呼んでますが、軽くて程よいパワーで走りやすいマシンです。コーナー立ち上がりの身体を震わせるビート感もいいですね!楽しい!
純正ブレーキは効きが鈍い印象ですが、なにせ車重が軽いので、狙ったポイントで狙った速度に落とせます。ルーズなブレーキングを許容する設定のおかげで、神経質な操作が不要になるため、ビギナーには扱いやすいと思います。

フリークラス

たかすけさん @ FJR1300に先導走行を依頼されたので、2セット目、3セット目で前を走行しました。

kuroki号のバックカメラからの映像です。大きくて重たいFJR1300を軽々乗りこなしているシーンが見て取れます。
また、たかすけ号からの追走映像を見ると、キュィィィィ!とスロットルをかなり開けてますね。

Yoshineさん @ XSR700。

としゆきパイセン @ MT-10。
この二台の追走撮影も行いました。特にとしゆきパイセンとはテイル・ツー・ノーズでビタっと張り付いて撮影しました。
パイセン本人は最後まで気づかなかったようで、ピット・インして後ろを振り返ったときに初めて気づいたと笑っていました。カメラを意識しない映像が撮れたと思います。

お昼休み

白糸スピードランドご紹介の仕出し弁当でお昼ごはん。
割烹のお弁当のようで、上品な味付けです。コンビニ弁当より豪華で嬉しい。

ちなみに今回、自走の参加者がメインなので、お弁当や飲み物は供給されるほうが助かります。
なので、参加費にはお弁当代や飲み物代コミで1万円キッカリに調整してもらいました。

KOODクロモリアクスルシャフト

午後からのセッションは、先導走行なしのフリー走行となりました。
猛暑なので日陰で休んでいるのもよし、果敢に走行するのもよし。

kurokiは今回のイベントの目玉である、KOODクロモリアクスルシャフトのお試し装着をやってみます(フロントのみ)。
池谷メカがサクサクっと交換してくれたので、コースを周回してフィーリングを確認します。

切り返す瞬間、フロントフォークの動きがピタッと揃ったような感覚を受けます。一つ一つの動きの遊びが無くなった切れのある感覚です。
なお、ターンの入りで差を感じますが、旋回中はあまり違いを感じられません。

しばらく走った後、ノーマルシャフトに戻して再度走行をします。
落差にがっかりするかと思いきや、むしろ粘りと溜めのある感覚に好印象。これはこれでありだと思いました。

以前、MT-09でPEOのクロモリアクスルシャフトを装着したときも、同じフィーリングでした。
近いイメージとしては、タイヤメーカーを変えた(例:BRIDGESTONE→MICHELIN)ときの違いでしょうか。

確かに走りは変わります。ただ、それが結果につながる変化をもたらしているかは「状況による」としか言えません。
こういうクローズドコースにおいては良いフィーリングだと思いました。ただタイム短縮になるかと問われれば、正直言ってよくわかりませんw

走行終了

午後3時。無事に走行終了しました。後片付けをして記念撮影です!
ビギナーもベテランもそれぞれに楽しめるイベントになったのではないでしょうか。

YSP杉並南のレポートにありますが、サーキット走行会はお店の定番イベントにしていきたいそうです。
今回参加できなかった方は、次回ぜひ参加してくださいね。kurokiはもちろん参加するつもりです!

サーキット走行

Posted by kuroki