Elaborate マスターシリンダー&ワイヤークラッチを再装着
MT-10SPに純正採用されたbremboラジアルマスターは、かなり良い出来です。手持ちのElaborateマスターへ交換せず、このままでいようと思ったほど。
しかし「眠らせておくのはもったいない」気持ちが勝ってしまい、交換しちゃいました。
Elaborate VRE ラジアルマウントマスターシリンダーは、やはり質感の高さが違います。
今回は純正に近い操作感を求めてスタンダードレバーに変更しました。レバー形状はストレート(ラウンドタイプ)です。
Elaborate ワイヤークラッチホルダーキットも質感が高いです。純正が割りとチープな質感なので、比較すると落差がクローズアップされます。
機能的にも差があります。レバー開度の調整ができない純正に比べて、Elaborateはダイヤルで微調整できて便利。4本指でいっぱいに引いたらクラッチが切れて、指一本残したら半クラで軽く進むぐらいのフィーリングが好みなのですが、ダイヤルをカチカチ回して簡単に調整可能です。
なお、こちらもスタンダードレバーに変更しています。
スイッチ類は先代のものを移設できたそうです。マスターとクラッチ共に。
テストライド
やはり素晴らしいフィーリング!
ブレーキレバーがとても滑らかに引けます。純正bremboが10段階としたら、Elaborateは20段階。緻密さが倍になったことで滑らかさが高まりました。
また、レバーを通じて感じるブレーキの状態が生々しい。パッドがディスクを挟んでいる様が目に浮かぶようです。
ただ、この良好なフィーリングを味わえるのは、低中速域だけだと思います。高速域からのフルブレーキングでは、ブレーキング・シフトダウン・進入ライン決めと忙しいですし、公道ではさらに路面状況・対向車チェックが加わります。これらに集中していると、フィーリングを味わう余裕がないわけですよ。
そしてNew MT-10用純正bremboマスターは、Elaborateより精密な操作はできませんし情報量も減りますが、何一つ困らないのが正直なところ。意図通りにブレーキングできますし、情報量が程よくフィルターされ気軽に操作できます。kurokiの頭を「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というフレーズがよぎるのでした。
クラッチについては、つながる開度を簡単に調整できるため、発進がしやすくなります。また、ベアリングのお陰で若干滑らかにクラッチが引けますが、引きの重さは純正と変わりません。
なお、上下対応クイックシフターの効果で、クラッチ操作が必要なシーンが低速域だけに絞られている状況は念頭においていただきたい。
まとめ
Elaborateのマスターシリンダーとクラッチレバーは良いものなのは間違いありません。より上質なフィーリングを求める方にオススメできます。
ただ、純正が十分に良いので、交換する必要性は薄いと言えます。そもそも交換しても速さにはつながりませんからね!