SHOEI GT-Air 3 with B+COM SX1
2019年に購入したSHOEI GT-Air II + SENA SRL2ですが、このたびSHOEI GT-Air 3 + B+COM SX1に買い替えちゃいました。
購入までのプロローグ
GT-Air II自体は大変気に入っていましたが、内蔵インカムのSENA SRL2の不具合に悩まされたのでした。詳細は後述します。
また、YSP杉並南ツーリングではインカムの
フルフェイスも切り替えたいと思っていたところに、新製品のNEOTEC 3 / GT-Air 3の内蔵インカムにB+COMも装着できることが発表されたのです。これは渡りに船じゃないですか!
ソリッドモデルよりグラフィックモデルが欲しかったので、東京モーターサイクルショー2024のSHOEIブースで実物をチェック。Webの写真ではわからない質感もハッキリわかり、また試着してサイズ感も確認。後は購入するだけという状態になりました。
なお、NEOTEC 3にするかも迷ったのですが、利便性よりも軽さを取ってGT-Air 3に絞りました。
購入は
それを聞いて心安らかに待つことにしました。量販店で買うとバックオーダーがすごいことになってそうですしw
購入
6月14日。yasuoさんからB+COM SX1の発売が開始されたと連絡があったので、速攻でWebikeにて購入。数日後にブツが届きました。開封せずにGT-Air 3の到着を待ちます。
7月4日。SHOEI GT-Air 3の認証がついに通って受注開始できたとyasuoさんから連絡がありました。帰宅途中の山手線の中で発注を済ませます。
7月9日。待望のブツが届きました!
なお、退役するGT-Air IIはWebikeの買取サービスに出します。送られてきた箱に古いメットを入れて返送すればいいわけですから合理的です。
SX1装着
7月13日。週末になりましたので、ブツを開梱します。
GT-Air 3 SCENARIOのMサイズです。CNS-1C ソフトスモークミラーシールドも購入したので取り付けます。
B+COM SX1はコントローラーを左側の専用スペースに取り付けるのですが、これがkurokiには大きなハードルでした。
コントローラー側の突起と、ヘルメット側のくぼみを噛み合わせてから、カチッと音がするまで上に押し込むのですが…。
写真のように噛み合わないまま押し込んでしまうと、そのリカバリーが大変!
ハマってしまったコントローラーが外せずに悪戦苦闘をすることになりました。脱着工具を持つ手が滑って、左側の親指にヒットして出血することが数回ありましたし(←ぶきっちょ)。
噛み合わせをしっかり確認してから慎重に押し込み、ようやく上手くハマりました。この姿は実にスッキリ。
なお、ヘルメットの頭頂部は壁などに押し付けておいた方が、ブレずに押し込めました。
ちなみに、コントローラー以外のスピーカー、マイク、電源ユニットなどは簡単にサクサク取り付けられます。
スピーカーの取り付け位置には窪みが用意されているので、そこにハメ込むだけなので簡単です。
ケーブルの取り回しについても、ヘルメット側にケーブルを通す用の窪みが設けられています。ケーブルに若干あまりが出るため逃したケーブルの取り回しを考える必要がありましたが、それ以外はとても簡単です。
最後の仕上げとして、後頭部にYAMAHA音叉マークのシールを貼って、完成です!
「我はYAMAHA乗り」という意思表明ですw
テストライド
まずは近所を走り、その後FSWまでの往復200kmをテストライドしてみました。
被って驚いたのがフィット感。包みこまれるような柔らかさと芯のある感じが両立しています。
無印良品の「人をダメにするソファ」のような包まれ感なのに、頭を動かしてもズレずにビシッと中心をキープしているのです。
当然ながら、どこかが当たって痛くなることもなく、とても快適です。
GT-Air IIも良かったですが、GT-Air 3は更に良くなりました。すごいね、これは。
シールドの開閉がセンターロックになったことで、戸惑う方は多いと思います。kurokiもツーリングで使うときはサイドロックの方が使い勝手がいいのにな~と思っていましたが、あることに気づいてから意見が変わりました。
- しっかりとロック
- 微妙に隙間を開けて閉じる (0.4cm)
- チョイ開け (4.5cm)
特に2の具合が大変良いのです。
FSWの帰り道は雨天走行になってしまったのですが、この微妙な隙間が大きな効果を発揮しました。程よく外気を取り入れながらも、雨粒が紛れ込まないのです。ああ、こういう開き方が欲しかったんだと雨天走行で初めて気付かされ、同時に感心したのでした。
ヘルメットのベンチレーションも良くできていますが、正直なところGT-Air 2と大差ありません。しかし、この微妙な隙間が少し強めのベンチレーションとなり、もう少し外気を取り入れたいというニーズをしっかり満たしてくれます。すごいね、これは(2回目)。
なお、開閉の操作は慣れが解決してくれます。kurokiはSHOEI X-Fifteenで経験済みだったので、すんなり操作できました。
インナーサンバイザーは更に大きくなり、シールドに匹敵するカバー率です。
サンバイザーを下げたまま走っていると、シールドを全開にしていることを忘れてしまうほどですw
B+COM SX1はSB6XRそのもの。スペースの関係でB1ボタンとB2ボタンが左右配置になりましたが、それ以外はSB6XR同等品が入っているのですから、違和感は全くありません。インプレはコチラを参照のこと。
GT-Air IIのときに比べてコントローラーのサイズが大きくなっているため、各ボタンのサイズに無理がなく、デバイスボタンもほどよく後ろ側にあり、操作がしやすいです。ヘルメット内蔵式なので余計な出っ張りが無く、実にスッキリしています。
また、給電方式が格段に進歩しています。給電端子がUSB Type-Cになった恩恵は大きく、裏表でイライラせずにスッと差し込めます。しかも真後ろから差し込めるため、ヘルメットをひっくり返すことなく普通に置いたまま給電できます。意地悪な言い方をするとGT-Air IIのマイナスポイントが払拭されまともな状態に戻ったと言えますが、マジでありがたい改善です。素直に喜びましょう!
新旧モデルで重量の比較をしてみます(グラフィックモデル・Mサイズで比較)。
カタログスペック上の差はさほどではないですが、手に持った実感としては100gぐらいの差はありそうに思えます。もっとも、すぐに慣れてしまう重さではありますが、ここは少々残念です。
GT-Air II | GT-Air 3 | 差分 | |
---|---|---|---|
本体 | 1,563g | 1,629g | +66g |
インカム | 100g | 66g | -34g |
合計 | 1,663g | 1,695g | +32g |
まとめ
性能面においては非の打ち所がほぼ無い、若干重たくなったことしか弱点のない、最強ヘルメットと言えます。買おうか迷っている方には「買って後悔させませんよ!」とドーンと背中を押せる一品です。
しかし価格は高い。Webike価格でGT-Air3 SCENARIOは80,300円、B+COM SX1は48,400円、合計128,700円と
なお、今お使いのヘルメットをWebikeの下取りサービスなどに出して、費用負担を抑えることを検討してみてくださいね。
参考:SENA SRL2の不具合
SHOEI GT-Air IIに装着していたSENA SRL2の不具合の詳細です。
ざっくり言うと、音が出なくなり、ボタンが無反応になります。概ね以下のケースで発生しました。
- SRL2の電源を切り忘れてその場を離れる。例えばトイレへ行くとかコンビニに入るとか。
- 戻ってきてSRL2の電源スイッチを入れる。切れ忘れているのでOFFになるので、再度電源ONにする。しかし全く無反応となり、操作を受け付けなくなる。
- 充電ケーブルを挿して充電を開始すると、操作できるようになる。
一度、購入店経由でSENAサポートへ送って新品に交換してもらいましたが、症状は変わりませんでした。つまり初期不良ではないようです。
ファームウェアは最新版が公開されれば必ず適用しました。最初の頃は改善しませんでしたが、後のバージョンで発生頻度が減り、最新版ではほぼおさまりました。外的要因でBluetooth接続が切れた後に再接続した際のステート管理に障害があったのか。もしくはハードウェア側の設計不良をソフトウエアでカバーしたのかもしれませんが…。
最終的には解決しましたが、数年間に蓄積されたSENA製品の品質に対する疑念は解消せずに、モヤモヤが胸の中に残り続けました。
その後購入したB+COM SB6XRが不安なく使える品質だったので、今回の買い替えを機に自宅にあるSENA製品を一掃したのでした。