【コラム】ツーサポよりカーナビタイム
kurokiはNAVITIMEカーナビタイムを愛用しています。長年課金しているガチユーザーです。
不満はほぼ無くて、大変満足して使用しているのですが、ふと他のナビも試してみたいという気持ちが湧き上がりました。
なので2024年のツーリングでは、同社のバイク専用ナビであるツーリングサポーター(以下ツーサポ)に課金して使い込んでみました。
結論から先に書きますと、ツーサポはkurokiの使い方に合いませんでした。
そして本稿は、なぜ合わなかったのか、どう改善するべきか、といったことをまとめた内容になります。
なお、辛口のレビューとなるため、ツーサポの愛用者はスルー推奨です。
なぜ合わなかったのか
ツーサポはカーナビタイムと同じエンジンを搭載しているため、基本機能はとても高いです。ここに不満は全くありません。
ですが、最初から最後まで道案内をナビに任せる使い方を想定された設計が、kurokiと合いません。
なぜなら普段は動く地図として使用し、必要なときだけ道案内を頼る使い方をするからです。ツーリングマップルをタンクバックに入れてツーリングしていたベテランライダー諸氏には、この感覚、おわかりいただけると思います。
バイクは自由な乗り物です。ナビはサポート役に徹してほしい。
そう思うkurokiの志向と真っ向から対立するのがツーサポなのです。具体例をこれから示します。
スムーズに動く地図に戻れない
混雑する市街地を抜けるときのみナビに道案内を頼り、そこを抜けたら動く地図に戻して自分の判断で走りたい。
しかし、ツーサポはスムーズに動く地図に戻ることができません。
1. 「ナビ終了」の確認(キャンセル or 終了)
「終了」をタップ。
2. 「走行ログの保存」の確認(保存 or 破棄 or キャンセル)
「破棄」をタップ。
3. 「走行ログの破棄」の確認(キャンセル or OK)
何度確認するの?と思いつつ、「OK」をタップ。
4. 「ルート検索結果」の表示(戻る or 保存 or ナビ開始)
なぜかナビ開始前の「ルート検索結果」に戻ってしまいました。どうして自分がこの画面にいるのかわからなくなって混乱します。
ここでは左上の「戻る」をタップ。
5. 「行きたい場所」の表示
場所の入力画面が表示されて、さらに思考が混乱します。こう動いて欲しいと思う真逆の動きをするからです。
ここでは左上の「キャンセル」をタップ。
6. 現在地の表示
ようやく動く地図に戻れました。長かった。
カーナビタイムであれば、1.「ナビの終了」の確認後すぐ動く地図に戻れますが、ツーサポでは4ステップも余計に必要な上に、予想を反する動きに混乱させられます。
しかも、電波状況が悪い場所では4に戻る前に延々と待たされます。アプリの強制再起動しか回復方法がないこともあります。
大変酷いUI設計です。
頑なに当初ルートに戻そうとする
目的地までの残り距離や時間などを確認するためにナビを使うこともあります。
その場合はちょくちょくルートを変更しながら走るため、その都度ナビのリルートも行われるわけですが、ツーサポは頑なに当初設定したルートに戻そうとするのです。
カーナビタイムであれば、現在地を起点として新たにルート検索が行われるのですが。
ツーサポにある走行ログを保存・共有する機能は、ルート検索結果とセットで保存されます。
リルートするたびに新たにルート検索が行われることは、設計方針に合わないため、当初ルートを頑なに守るのでしょう。
案内途中での経由地追加ができないことも、同じ理由だと推測します。
結果として、ツーサポはルート変更の自由度が無いのです。
これじゃ融通の効かない仕切り屋です。ツーリング「サポーター」の名折れですよ。
こうであれば使います
実際のところ、カーナビタイムとツーサポにそう大きな違いはありません。
走行ログの保存・共有機能が最大のウイークポイントであり、ここさえ修正すれば、自由度の高い使い方が可能になります。
具体的に言うと、走行ログとルート検索をセットで保存・共有することをやめて、その日の走行ログのみ保存・共有できるようにするのです。
ルートの補足情報は、その日のルート検索結果(経由地情報も含む)を取得したり、多くのユーザーが立ち寄ったポイントを活用するなどして生成。根本から再設計する必要がありますが、要求要件フェーズからやり直さないとならないレベルなので仕方ありません。
また、走行ログの起点と終点をユーザーが選択可能にしてルートをトリミングする機能と、Googleマップにインポートできる形式でログをエクスポートする機能があれば完璧です。
そもそもルートの共有って、走り終わった直後にやるよりも、宿や自宅などでジックリ行うほうが有用な共有ができるもんです。
そして、リルートや中継地の追加などをカーナビタイム同等の仕様にすれば、本来の素性の良さが生きてきます。
さらに、バイク乗りが好むルートをルート検索に取り入れるようにすると、他のナビとの差別化が図れると思います。
例えば、ツーリングマップルに記載される
ここまでできれば、カーナビタイムよりツーサポを選んで課金します。
まとめ
自由度の高い使い方を求めるライダーには、カーナビタイムが最適です。
バイクであっても困ることは全く無く、むしろストレスフリーな使い心地になって、ツーリングクオリティが爆上がりします。
参考までに、月ごとの価格比較表も用意しました。最近話題のMOTTO GOも載せています。
率直に言ってツーサポは割高です。カーナビタイムの3年版がコスパ良い選択と言えるでしょう。
月額 | 年額 | 1年版 | 2年版 | 3年版 | |
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カーナビタイム+ | 1,200 | 984 | 917 | ||
カーナビタイム | 700 | 567 | 517 | 500 | |
ツーサポ+ | 1,000 | 817 | 742 | 688 | |
ツーサポ | 600 | 475 | 442 | 409 | |
MOTTO GO | 400 | 334 |
- 月毎の支払額を計算しています(円未満切り上げ)
- カーナビタイム / ツーサポ+は、オフライン地図が使用可能です
- カーナビタイム+ / ツーサポ+ / MOTTO GOは、Apple CarPlayおよびAndroid Autoに対応です
- 月額 / 年額は、Apple税およびGoogle税が含まれるため、割高です
- n年版はECサイトでチケットを購入し、発送されたライセンスキーを入力して使う仕組みなので、若干時間と手間がかかります