Elaborate フットコントールキット
MT-10SPのバックステップとして、GALE SPEED Elaborateフットコントールキットを購入しました。
初めてMT-10SPに乗ったときは、絶妙な塩梅のポジションだと感じました。MT-10SPを購入していろいろなルートを走りましたが、実に万能で適応範囲の広いポジションであることを改めて実感しました。
ただし、サーキットで膝を擦って走っていると、アウト側のステップがちょっと遠くて足が浮くような感じになります。なので、ちょっとだけポジションを上げてバランスを取りたいところです。
市販のバックステップの情報を収集しましたが、MT-10用は移動量の大きいステップが多く見られます。YZF-R1用のレーシングユースのステップを流用しているからじゃないかな?
ある時、ACTIVE Elaborate フットコントロールキット 開発者/製作者インタビューを読んだところ「②FCKポジション決定」の項にストリートでの利用を考慮して設計されていることが目に留まりました。そういえばElaborateは控えめな移動量を設定可能でしたね。
kurokiのニーズに合いそうですし、ブレーキやクラッチと揃えるのもアリかな?と思い、購入を決めたのでした。
余談ですが「バックステップ」は和製英語。"Rearsets"や"Rear Set Footpegs"などと表現するのが一般的です。
eBayなどで検索するときは、こちらのキーワードを使ってくださいませ。
MT-10用バックステップ移動量
メーカー | Back (mm) | Up (mm) |
---|---|---|
AGRAS | 15.0 / 25.0 | 30.0 / 40.0 |
BABYFACE | 17.5 / 30.0 | 25.0 / 37.5 / 50.0 |
STRIKER | 20.0 / 30.0 | 20.0 / 30.0 |
OVER | 30.0 / 40.0 | 73.0 / 83.0 |
YZF-R1/M用バックステップ移動量
メーカー | Back (mm) | Up (mm) |
---|---|---|
GiaMoto | -10.0 / 0.0 / 10.0 | -10.0 / 0.0 / 10.0 |
STRIKER | 0.0 / 10.0 / 20.0 | 10.0 / 20.0 / 30.0 |
Robby Moto | 5.0 / 15.0 | 15.0 / 28.0 |
GALE SPEED | 10.0 / 22.0 | 20.0 / 32.0 |
AGRAS | 15.0 / 25.0 | 30.0 / 40.0 |
K-FACTORY | 20.0 / 30.0 | 20.0 / 30.0 |
マスターシリンダーは要交換
MT-10はYZF-R1の派生車種なので、多くのパーツが流用可能です。
バックステップも流用可能と思って購入したのですが…池谷メカより問題発生の連絡が入りました。
リヤブレーキ側の諸々がYZF-R1用と違うため、現状のマスターシリンダーをそのまま使用できません。
実際はYZF-R1の方がコンパクトな作りになっています。ブレーキスイッチ、マフラーステーの形状も違います。
重要保安部品であるブレーキなので、加工の道を選ばず、YZF-R1純正品に交換することになりました。
GALE SPEEDからリアマスターシリンダーがリリースされていますが、ピストン径がΦ12と小さくなります。純正キャリパーと組み合わせるとカッチリ即ロック状態になってしまうため、採用を見送りました。
マフラーとステップをつなぐステーは、YZF-R1純正品を使用する予定でした。ただ、イマイチな仕上がり(池谷メカ基準)だったため、ワンオフの黒い延長ステーで接続されました。
ブレーキレバーも要交換
12月27日。YSP杉並南からkuroki号を受け取り、自宅へ戻る道中でバックステップの具合を確認します。
残念なことに、リアブレーキの効きが弱くなり、タッチも固くなっていることに気づきました。リアブレーキを踏む位置が手前に来ており、親指の付け根で踏んでいる感じなのです。
1月11日。池谷メカに調査していただくと、YZF-R1のブレーキレバーはMT-10より短いことが判明。テコの原理でストローク量が短くなり、踏み込む力も強さが必要となりますから、タッチが固く感じられたんですね。
販売元のACTIVEに、ブレーキレバーの長さ調整ができないかを確認してもらいましたが(シフト側は可能です)、対応方法はありませんでした。もはやアダプターを作成してブレーキレバーを延長する方法しか残っていません。
1月17日。kuroki号を入庫して、ブレーキレバーの延長対応をお願いします。
ワンオフ延長アダプターの1st Ver.は強度不足が確認されたため、補強をした2nd Ver.で対応したそうです。
作業の途中で、リアサスにオイル漏れが発見されました。
サスのOHを行ったセイクレッドグランドへ送られた後、ロッドの傷チェックとシール交換が施されたリアサスを再組み込み。
そして2月21日。仕上がったkuroki号を受け取りにやって来ました。
リアブレーキレバーは、程よく延長されています。
強度も十分そうですし、脱落防止のワイヤリングも施されています。
なお、このリアタイヤには異物が二つも刺さっておりました。
応急措置としてパンク修理を行ってもらいましたが、今年のSUGO祭りまでにはNewタイヤに交換ですな。
今回はパンク#1→リアサスオイル漏れ→パンク#2と細かいトラブルの連続コンボでした。パンク#2が発見されたのは、kuroki号を受け取る10分前のこと。
ここまで続くと苦笑するばかり。今度マシンのお祓いに行こうかな…。
まとめ
いろいろと紆余曲折がありましたが、満足な仕上がりになりました。池谷メカには大変ご苦労をおかけしましたが。
ポジションはBack 10mm / Up 20mmとしましたが、ちょっと攻めた感じのいい塩梅のポジションとなりました。狙い通りに決まって思わずニンマリ。
リアブレーキのタッチも、柔らかめでコントロールしやすいフィーリングになって良き良き。
ワインディングやサーキットに持ち込むのが楽しみです!