DJI Osmo Action 5 Pro

カメラ・アクションカム

2024年9月19日、DJI Osmo Action 5 Pro(以下OA5)が発売になりました。早速2台のOsmo Action 3(以下OA3)をOA5に買い替えました。
kurokiの用途はサーキット走行のオンボード動画撮影のみなので、これに特化したレビューをお届けします。

なお、購入するまでの検討内容はこちらの投稿をご覧くださいませ。

オンボード動画撮影とは

オンボード動画撮影とは、バイクにアクションカメラを装備して走行映像を撮影することを指します。なので、ライダーに装着して撮影することは含まれませんし、ヘルメットに装着した撮影もスコープ外となります。

ちなみにkuroki号では、左フロントフォーク、右ナンバープレートステーにマウントしています。

そして、サーキットのオンボード動画撮影では、わりと厳しい要件が求められます。

  • 200km/h以上の速度の風圧に耐えるため、ガッチリとマウントされること
  • 200km/h以上の速度の風切音を、できる限り抑えて録音すること
  • 絶え間なく振動を受けるため、手ブレ補正が必須だが、マシンがバンクすることもコンテンツなので、水平維持は必要ない
  • 走行風によってある程度冷却されるものの、直射日光を受けたり、設置場所によってはエンジンからの熱の影響を受けるため、熱耐性が求められる
  • 走行開始前に録画開始、走行終了後に録画停止するため、走行中にカメラを操作しないし、カメラの状態を見ることもない
  • 1回あたりの録画時間は走行枠のみ(約30分)

OA3からの変化点

OA3ではオンボード動画撮影に求められる要件を高いレベルでクリアしていましたが、OA5は更に良くなりました。
OA5の数々のアップデートのうち、オンボード動画撮影に関連するものを挙げてみましょう。

  • センサーサイズ大型化と最新化による高画質化
  • バッテリー大型化による長時間撮影
  • 2台のワイヤレスマイクを直接Bluetooth接続可能
  • フロントパネルの形状変更による内蔵マイクの風切り音対策の強化

実際に撮ってみた

走行映像はとても綺麗でスムーズ。
OA3の時点でハイレベルでしたが、OA5は更にハイレベルになっていました。

4K映像も滑らかに撮影されます。
YouTubeに上げるならFullHDに縮小しますから、4Kなんて不要という意見はごもっとも。ただし、拡大するなら話は変わってきます。
サーキットのオンボード映像では前を走る or 後ろを走るマシンを拡大したいケースが多々あります。4Kなら2倍に拡大してもFullHDなので、拡大による画質の劣化が少ないのです。
GoProに比べて画質が眠いという意見もありますが、これだけキレイに撮影されていれば十分です。

OA5では暗所撮影が強化されたので、参考までにトンネルを走った時の映像も撮影してみました。暗所での走行も安定した画質が得られています。ただ、サーキットでは夜間走行はしないので、宝の持ち腐れですが。

音質

風切り音については、OA3から変化はありません。左フロントフォークに装着して内蔵マイクで録音してみましたが、OA3同等でした。
マイクは設置場所によって風の当たり方が変わり、風切り音も変化します。実際に装着してみないと結果がわからないものですが、同じ設置場所で風切り音に変化がなかったことわかり、ホッとしました。

有線接続の外部マイクは、OA3と変わらず高音質です。

驚いたのがワイヤレスマイクの進化。
DJI Mic 2になって、レシーバー無しでカメラ本体と直に接続可能になりました。風圧でレシーバーが脱落するリスクがありませんし、2台のマイク(トランスミッター)を接続してミキシング可能です。スペック上はすごく良くなってます。
先代のDJI Micでは不安定さに悩まされたのですが、ダメ元でマイク1つだけ買ってみました(2からバラ売りされています)。

まずは公道で、カメラは左フロントフォーク、マイクはシート下に設置してみましたが、安定して録音されていました。
サーキットではマイクをタンク上に設置しましたが、こちらも問題なし。音切れも皆無。先代のアレはなんだったんだー!と正直受け入れ難い結果でしたが、録音の選択肢が増えたことは確かです。とはいえ、原理上ワイヤレスマイクはノイズに弱いため、今度も使うかどうかはわかりませんけど。

なお、マイクの設置場所によっては音質がかなり変化します。例えばタンク上に設置した場合、アイドリング時の音質はお風呂場のようなこもった音になります。コースインしてエンジンを回し始めたら解消します。
風切り音を防ぐだけでなく自然な音質になる場所を、トライアンドエラーで探す必要がありますな。

バッテリー

大型化されたバッテリーは、かなり長持ちします。
20分の走行会(走行前の10分ほどの待機時間もプラスすると30分)は、3回までこなせそうです。
ただ、途中で電池切れするリスクを考えると、3回目では交換した方が良さそうな減り方でした。

ファイルサイズ

BATTLAX走行会での録音時間とファイルサイズとなります。4K/4:3 50fps の設定です。

走行枠録音時間ファイルサイズ
130分01秒15.85GB
227分46秒14.64GB
326分22秒13.93GB

OA5から5分ごとにファイルが分割されなくなり、開始〜終了まで1ファイルになったのは朗報です。編集時のファイルのハンドリングが楽になりました。

まとめ

OA3から真っ当に進化しています。まさに正常進化、死角はほぼありません。

  • 画質はキレイでスムーズ
  • マグネット台座のためカメラの脱着も簡単、ガッチリ装着されて脱落なし
  • 本体サイズはコンパクト、設置場所の選択肢が増える
  • GoProのマウントが使用可能なので、選択肢は無制限
  • 有線マイクが装着しやすく、ワイヤレスマイクも劇的に進化
  • バッテリーは容量が増えて長持ちに
  • GoProよりもリーズナブルな価格

サーキット走行用のアクションカメラとしては文句なしの製品です。オススメです!

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Posted by kuroki